堆積学教育研究分野
教員
伊藤 慎(教授) | 地層形成プロセスの解析 |
研究・教育内容
最近、「過去は未来の鍵である」という認識が広く持たれるようになってきました。地球環境は過去に幾たびとなく現在よりも温暖な時代と寒冷な時代を経験してきており、地球表層部で発生したこうした自然環境の変動は、様々な形で地層の特徴として記録されてきています。
環境地質学分野では、このような地層の記録に基づいて、過去から現在までに地球表層部で営まれた環境変動の特徴やその要因を解析し、過去、現在、そして未来に至る自然環境の移り変わりをさまざまな時間・空間スケールで理解するための基礎的な研究を行っています。
特に、堆積・侵食プロセスの高分解能解析や地層の形成プロセスとグローバルな環境変化との応答関係について、野外調査を中心に、採取試料の室内分析や室内実験なども取り入れながら、様々な視点からの研究を行っています。
また、浅海成堆積相と化石生物群との関連性から古環境を詳しく解明することも重要な研究課題です。さらに、堆積学やシーケンス層序学などに基づいて、貯留岩や帯水層の3次元的な不均質性の特徴を評価しその要因を明らかにするための応用的な研究も進めています。
山中白亜系瀬林層のストーム堆積物の観察
小櫃川三角州の現世堆積物