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入江 仁士

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環境リモートセンシング研究センター

理学部地球科学科 大気・水循環教育研究分野

トピックス

観測に基づいて地球大気環境の現状を正確に把握することで、数値モデルの不確実性や各国地域の排出量公表値の客観的評価を可能とし、ひいては将来の予測精度の向上、安心した社会につながることが期待されます。具体的な最近の研究成果としては、2011~2015年において中国上空のNO2汚染レベルが年6%の速度で減少していることが分かりました。NO2汚染レベルの変化を2011年以前と以後に分けて、また、緯度経度0.5度(およそ50 km)の格子毎に見積もるなど詳細な要因解析により、脱硝装置の普及などの国家レベルでの大気汚染対策の効果が示唆されました。この成果は、欧米の大気環境衛星データを当研究室が独自に実施したMAX-DOAS法による地上リモートセンシングで検証したことで定量化することができました。各国地域の排出量公表値と最新の数値モデルで再現できるか。ここに新しい事実が眠っていると考えています。

研究内容

当研究室では、最先端のリモートセンシング技術・情報処理を駆使し、いつ、どこで、どの程度、地球大気環境が変動しているか、さらには、その変動メカニズムを研究しています。気候変動・広域大気汚染問題(PM2.5問題を含む)といった地球規模の大気環境問題に密接に関係した研究です。

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  • 世界最先端の研究を行うにあたり、1)人工衛星からのグローバルなリモートセンシング観測と地上からの精密なリモートセンシング観測を独自に融合した手法、2)最先端リモートセンシング技術を活用した多成分同時観測(MAX-DOAS法など)、3)独自の国際地上リモートセンシング観測網(SKYNET)による多点観測を強みとしています。当研究室は既に、国内は千葉、沖縄辺戸岬、福江島に、海外は中国、タイ、モンゴルにSKYNET観測サイトを展開しています。

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    千葉大学の屋上から見られる都心の大気汚染とリモートセンシング装置

    担当授業

    普遍教育(教養科目)

    • 地球環境とリモートセンシング B

    専門教育

    • 環境リモートセンシング概論 2
    • 大気リモートセンシング 2
    • 地球科学演習
    • 卒業研究

    大学院教育

    • 地球環境計測学

    所属学会

    • 日本気象学会
    • 日本大気化学会
    • 日本地球惑星科学連合
    • American Geophysical Union
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