電磁気学的な手法による地殻活動監視システムに関する研究
ULF帯の電磁場変動
▼研究目的 〜地殻活動に関連する電磁気現象の解明〜
地殻活動の短期的予測はその重要性や多年の研究にもかかわらず未だに達成されていない。 しかし,最近では数多くの電磁気的な前兆現象の存在が報告されている。 本研究では,地震現象を地殻内部の応力集中による破壊現象として捉え, その準備過程において生起する幅広い周波数領域での電磁気現象を正確に把握し, その物理機構を解明し,電磁気学的な地殻活動監視システムを確立することを目的としている。
▼過去の解析例 〜地震に関連するULF磁場の異常変動〜
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スピタク地震 (Kopytenko et al., PEPI, 77, 85,1993) |
ロマプリータ地震 (Rraser-Smith et al., GRL, 17, 1465, 1990) |
グアム地震 (Hayakawa et al., GRL, 23, 241, 1996) |
地震発生日 |
1988年12月8日 |
1989年10月18日 |
1993年8月8日 |
マグニチュード |
6.9 |
7.1 |
8.0 |
地震の深さ |
6km |
15km |
60km |
震央距離 |
129km |
7km |
65km |
観測磁場成分 |
3成分 |
H成分 |
3成分 |
周波数帯 |
0.0005〜5Hz |
0.01〜10Hz |
〜0.5Hz |
先行時間 |
強度の異常: 地震の3〜4日前 |
強度の異常: 地震の12日前 |
偏波異常(SZ/SH: 地震の1ヶ月前 |
特徴(地震前) |
地震の4時間前に 急峻な増加 |
地震の3時間前に 急峻な増加 |
偏波レベルが 上昇(SZ/SH) |
特徴(地震後) |
地震の1ヶ月後に 消失 |
地震の数ヶ月後に 消失 |
地震の1ヶ月後に 偏波のレベルが 通常レベルに戻る |
グラフ |
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▼解析手法と解析例