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電磁気学的な手法による地殻活動監視システムに関する研究
ULF帯の電磁場変動
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スペクトル解析の結果
鹿児島県北西部地震(1997年3月26日M6.5および同年5月13日M6.3)

鹿児島県北西部において1997年3月26日に M6.5,5月13日に M6.3 の地震が発生しました.震央距離約 60 km の垂水観測点 (名古屋大学太陽地球環境研究所) で観測された1Hzサンプリングの3成分磁場の解析を行った結果,0.05Hz 以下のスペクトル強度の鉛直成分と水平成分の比 (SZ/SGにおいて,地震に先行すると考えられる変動が認められました.下図は異常変動が最も顕著であった0.01Hz帯について,垂水とその地磁気共役点であるダーウインおよび震央距離が1200km の父島のデータの解析結果です.3月26日の地震に先立って SZ/SGの増加が垂水にのみ見られます.ULF磁場異常変動の実際の地震活動に対する先行時間は2〜3週間です.これらのことから垂水における変化は地震に関連する異常変化であることが示唆されます.

震源と観測点 鹿児島県北西部地震の震源と観測点
リモートリファレンス観測点 リモートリファレンス観測点
SZSG変動 0.01HzバンドのSZ/SGの変動